PERが市場平均まで上昇してきたとき
PERは「ピーイーアール」または「パー」と読みます。日本だけでなく世界中の投資家が見る重要指標なので、PERの見方をきちんと理解しておくことは、株式投資をやる上で重要です。PERは以下のように計算します。
PER=【株価】÷【1株当たり利益】
株価を1株当たり利益で割って計算します。言い換えると、PERは「1株当たり利益の何倍まで株価が買われているか」を示しています。一般的に倍率が高いほうが株価は「割高」、低い方が「割安」と判断されます。1株当たり利益は、連結純利益(会社の1年分の利益総額)を発行済み総株式数で割って算出します。
「うねり取り」という投資方法
市場平均PERとは、東証一部平均PER20倍を基準とします。その時々の正確な平均PERを知りたい場合は、NIKKEIネット&マーケットにて確認下さい。株式投資を行う際、同じ銘柄でずっと投資を行うこともできます。狙っていた銘柄の株価が下がり、PERが10倍くらいのところで買いに入り、その後PER20倍くらいになったところで売却する、という方法です。
いわいる「うねり取り」という投資方法です。この方法だけで、1億円も稼いだ人もいらっしゃいます。好きな銘柄で、取り組みやすいのであれば、その方法も有効でしょう。
株価が2倍になったら売る、PERが2倍になったら売る
資先の銘柄を、PER10倍で買って、株価が2倍になったとしたら、PER20倍です。この状況であれば売却しても大丈夫でしょう。
もう少し値上がりしそう、好材料が出たなど状況次第では、値上がりはしたが移動平均線より下に株価があるといった場合は、まだ保有する価値はあるかもしれません。保有期間中に株価が2倍になり、投資先会社の利益も2倍に増えているという銘柄であれば、売る必要はありません。
保有期間中に利益が2倍になっていれば、買入したときがPER10倍だったとしても、こういった状態であれば、たとえ2倍になっても売る必要はないかもしれませんので、保有し続けてほうが良いでしょう。
先程の例のように、株価だけが上がり会社の利益は増加していないのであれば、売却しなくてはなりません。
売却の際ですが、全部売るという判断を勧めます。
半分売って、半分残すのであれば、まだ心のどこかに「この株はまだ上昇するのではないか」という、未練が残っているためです。
そのような未練は捨て、新しい割安株を探し、新たに投資を行った方は利益を確報する上で重要だと考えます。只、株価が2倍になったら売ると言っても、一旦買っては見たが、全く上がる気配のない銘柄は、2倍になる前でも売ってしまっても良いかもしれません。
株を売るというのは、投資の中で一番難しい作業です。
買いの3倍くらい難しいと一般的には言われます。
実際に投資を行うと「確かに、そのくらい難しい」感覚です。投資戦略を考える上で、場当たり的に売買するの場合と、投資基準を設ける場合とでは投資結果に大きな差がでてきます。株価の売却時についても基準を考えておきましょう。